何回かの山登りで夜間使用してみたが,指向性や明るさに大きな不満はなかった。とにかくよく飛ぶので,車のハイビームのような感覚が非常に快適。強いて言えば,あまり先を見ないでだらだらと歩くときに,見たい方向に頭を向ける必要があるのが面倒と言えば面倒な気もする程度。
実用品としての不満はなかったが,レンズの明るさの繋がりの悪さが気になるのと,効率の悪いLEDを使い続けるのもいい気はしないのとで,とりあえず中の様子を調べる。回路構成は非常にシンプルで,DC/DCコンバータ(BL8530かKX8530辺りのセイコーインスツルのセカンドソース?)の二丁掛けで4Vを作り,LEDをトランジスタでPWMドライブするというもの。LEDのドライブ電流は,DC/DCコンバータのロードレギュレーションが異常に悪いのに任せている。乱暴な設計だが,抵抗やトランジスタでロスしないので,効率という面ではいいのかも。
そのまま使うのもつまらないので,とりあえず転がっていたXP-Gに換装してみる。ランタイムはHighモードで4時間,Lowモードで11時間と短くなったので,ドライブ電流は1.5倍程度に増えたようだ。LED自体の効率向上と併せて,そこそこ明るくなっているはずだが,レンズもオリジナルよりも広角でディフューズされているものに交換してしまったので,中央の光量は低下した。今週末にフィールドテストしてみるつもり。
2011/08/27
2011/08/06
GENTOS GTR-931H
これまで使っていたHW-833XEを紛失してしまったので,新しいヘッドライトを物色する。HW-833XEは明るくランタイムも長く,性能的な不満は少なかったが,嵩張るのと重さが気になっていたので,今回は小型軽量モデルをターゲットとする。ZebraLight H51が色温度や照射角を選べて良さそうだったが,高価な割に凡庸なスペックなので,今回は間に合わせではあるがGENTOS GTR-931Hを調達。
世間では発色が黄色いと言われているが,暖色好きなのでまだまだ青く感じる。むしろ,中心部分と周辺部分の色むらが気になるが,これはコリメータレンズの色収差が原因のような気がするので仕方がなさそう。照射角はかなり狭い。足元付近だと直径30cm程度が明るい部分になるが,その周囲にもある程度の光は漏れている。一般的には夜間登山では拡散タイプが良いと言われているが,個人的にはルート次第ではその限りではないと感じているので,今回はこれで行ってみる。
構造的にはレンズベゼルから簡単に分解することが可能で,簡単にLED基板とドライブ基板を外すことができるので改造には最適。LEDは日亜のNFSW036Dらしく,今時のLEDと比べると半分くらいの効率しかない。時間を見つけて手を入れることになりそう。
Highモードのランタイムを測ってみると満充電のeneloopで7時間(カタログ値8時間)くらい。昇圧回路内蔵なので一定の明るさからいきなり消えるのかと思っていたが,実際には5,6時間くらいからだら下がりで,7時間で風前の灯火状態。7時間経過直後のバッテリー電圧は0.87V,しばらく休ませて0.97V。
世間では発色が黄色いと言われているが,暖色好きなのでまだまだ青く感じる。むしろ,中心部分と周辺部分の色むらが気になるが,これはコリメータレンズの色収差が原因のような気がするので仕方がなさそう。照射角はかなり狭い。足元付近だと直径30cm程度が明るい部分になるが,その周囲にもある程度の光は漏れている。一般的には夜間登山では拡散タイプが良いと言われているが,個人的にはルート次第ではその限りではないと感じているので,今回はこれで行ってみる。
構造的にはレンズベゼルから簡単に分解することが可能で,簡単にLED基板とドライブ基板を外すことができるので改造には最適。LEDは日亜のNFSW036Dらしく,今時のLEDと比べると半分くらいの効率しかない。時間を見つけて手を入れることになりそう。
Highモードのランタイムを測ってみると満充電のeneloopで7時間(カタログ値8時間)くらい。昇圧回路内蔵なので一定の明るさからいきなり消えるのかと思っていたが,実際には5,6時間くらいからだら下がりで,7時間で風前の灯火状態。7時間経過直後のバッテリー電圧は0.87V,しばらく休ませて0.97V。
2011/08/01
64-bit MATLABでPlayrecを使う
pa-wavplayに続いてPlayrecもビルドする。Playrecにはビルドツールが付属しているが,最新PortAudioへの追従と64-bit対応のため多少の修正が必要。DirectSoundは未調査。
作業環境:
作業手順:
作業環境:
- MATLAB 2008a
- Visual C++ 2010 Express SP1
- Windows SDK 7.1
作業手順:
- MATLABでmex -setupして,コンパイラを登録。
- PortAudio V19 SVN1647とASIO SDK 2.2をダウンロードし,Playrecのlibディレクトリに展開。
- compile_playrec_func.m: pa_common_filesのpa_skeleton.cをpa_ringbuffer.cに修正。
- compile_playrec_func.m: pa_api_specific_filesのpa_win_wasapi.cppをpa_win_wasapi.cに修正。
- compile_playrec_func.m: compiler_flags = [compiler_flags, {'PA_NO_XXX'}];な行をすべてコメントアウト。
- compile_playrec_func.m: sdk_path/libをsdk_path/lib/x64に修正。
- ビルドするとplayrec.mexw64ができるので,MATLABパス上に配置。
2011/07/31
64-bit MATLABでpa-wavplayを使う
pa-wavplayはMATLABからオーディオ入出力を行える非常に有用なツールであるが,32-bitバイナリしか公開されておらず64-bit MATLABからでは使えない。ソースは公開されているので手元でビルドしてみたところ,特に問題なく動作するようだ。ただし,ASIO環境以外については未調査。
作業環境:
作業手順:
出来上がったバイナリを添付しようと思ったが,Bloggerではファイルの添付ができないらしい。
作業環境:
- MATLAB 2008a
- Visual C++ 2010 Express SP1
- Windows SDK 7.1
作業手順:
- pa-wavplayのソースをダウンロード。
- PortAudio 18.1とASIO SDK 2.2をダウンロードし,適当な場所に展開。なお,ASIO SDKのダウンロードには開発者登録が必要。
- Visual C++でソリューションを開き,プラットフォームをx64に設定。
- インクルードディレクトリ,ライブラリディレクトリを適切に設定。既存の設定の修正に加え,ライブラリディレクトリにWindows SDKへのパスを加えることが必要。
- [構成プロパティ]-[全般]の[ターゲット名]をpawavplaya,[ターゲットの拡張子]を.mexw64に変更。
- [構成プロパティ]-[リンカー]の[出力ファイル]を親またはプロジェクトの規定値から継承に変更。
- ビルドしてできるpawavplaya.mexw64を,pa-wavplayのディレクトリにコピー。
出来上がったバイナリを添付しようと思ったが,Bloggerではファイルの添付ができないらしい。
2011/07/23
SCD-XE800 デジタル出力改造 #2
今回の改造ポイント:
外部DACクロック同期
外部DACが出力するマスタークロック(22.5792MHz=512x44.1kHz)に、SCD-XE800を同期させる。SCD-XE800は27MHzが基準クロックとなっているが、単純に22.5792MHzから27MHzを生成するだけでは、入力する22.5792MHzと再生成する22.5792MHzの位相が不確定(電源投入毎に異なる)となってしまい都合が悪い。今回は、入力する22.5792MHzと再生成する22.5792MHzの位相差を使うPLLを構成する。つまり、既存のPLLを分周器として新設するPLLに組み込む構成。一応、単純なシミュレーションでは安定動作が確認できているが、本当に動作するのかちょっと不安。DSDデジタル出力
アマチュアが使えるような標準化された方式はないので、独自形式で出力することになる。今回は何も考えずに、生信号をそのまま出力する。コネクタ/ケーブルにはHDMI(4ツイストペア+6結線)を使い、これにより1本のケーブルですべての入出力をまかなう。2011/06/29
2011/06/28
SCD-XE800 デジタル出力改造 #1
CDプレーヤを更新したくなって、SACDとDSDディスクに対応するSCD-XE800を購入したのが、今からおよそ半年前。改造してPCM/DSDトランスポートとして使うつもりだったが、意外と手間が掛かりそうだったのでしばらくお蔵入りさせていた。最近になってようやくやる気が出てきたので、着手するとともに、作業記録を残すことにした。
まずは、内部の様子から。
PCM/DSD信号は、SONYロゴのカスタムチップから出力され、そのままDACチップに入力されている。非常にシンプルな構成で、必要な信号を取り出すのも容易。
左下のわずかな面積に載っているのがアナログ回路(ポストLPF+ドライバ)。低級機だけあって、悲しくなるほどチープ。
PLLチップはSM8707E。映像系プレーヤーでよく使われる27MHzの基準クロックから、オーディオ系クロックを生成している。カスタムチップでは27MHzも使っているようなので、単純にオーディオ系クロックだけを用意して置き換えるのではだめっぽい。
DACチップにはDSD1751と書いてある。一般に販売されていないようでデータシートは公開されていないが、おそらくDSD1702とピン互換。
必要な信号のほとんどはチェックランドから取り出せる。各チェックランドから取り出せる信号は以下の通り。
PCMとDSDのどちらを再生しているかを示す信号はチェックランドにないが、写真右下の74LVX4053(9/10ピン)から取り出せる。
まずは、内部の様子から。
![]() |
オーディオ回路周辺。 |
左下のわずかな面積に載っているのがアナログ回路(ポストLPF+ドライバ)。低級機だけあって、悲しくなるほどチープ。
![]() |
PLL回路、DAC回路拡大。 |
DACチップにはDSD1751と書いてある。一般に販売されていないようでデータシートは公開されていないが、おそらくDSD1702とピン互換。
必要な信号のほとんどはチェックランドから取り出せる。各チェックランドから取り出せる信号は以下の通り。
PCM信号 | DSD信号 | ||
CL289 | PBCK | CL287 | DBCK |
CL290 | PDATA | CL279 | DSDL |
CL291 | PLRCK | CL288 | DSDR |
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